【小沢問題で検察リークに踊らされるメディアへの危惧】 DIAMOND ONLINEより
DIAMOND ONLINEの「週間 上杉隆」の2010年01月21日記事を抜粋して紹介します。
全文は各URLからご覧下さい。
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【小沢問題で検察リークに踊らされるメディアへの危惧】
http://diamond.jp/series/uesugi/10110/
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確かに、小沢一郎も権力である。だが検察もまた国家権力である。なぜ日本のメディアは、双方の言い分を公平に扱って、読者や視聴者に判断を委ねることをしないのか。なぜ日本の記者クラブは、世界のジャーナリズムで当然に行われている権力報道のルールから逸脱することが許されるのか。
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『情報リークをする検事の実名を出すタブー』
http://diamond.jp/series/uesugi/10110/?page=2
昨年3月、西松建設事件の発端となる大久保秘書の逮捕された直後、筆者はフジテレビの報道番組『新報道2001』に出演した。
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大久保秘書の逮捕について発言を求められた筆者はこう語った。
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逮捕の翌日から、小沢一郎代表(当時)はフルオープンの記者会見で説明を果たそうとしているのだから、同じ権力である検察庁も国民に向けて逮捕用件を説明すべきだ。とくに記者クラブにリークを繰り返している樋渡検事総長と佐久間特捜部長は堂々と記者会見で名前を出して話したらどうか。
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昼過ぎ、スタジオを出た筆者の元に検察庁担当の社会部記者から電話が入った。
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彼の話によると、本気でやろうと思えば、痴漢だろうが、交通違反だろうが、あらゆる手段を使ってでも、狙われたら最後、捕ってくるというのだ。たとえば道を歩いていて、他人の敷地に間違えて足を踏み入れただけで不法侵入の疑いで持っていかれるかもしれないということだった。
『戦前の過ちから学ばない新聞ジャーナリズム』
http://diamond.jp/series/uesugi/10110/?page=3
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戦前、軍部と新聞が共生関係にあったことで戦争の惨禍に国民を引き摺り招いた。
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果たして、そうした教訓は活かせたのだろうか。現在の検察と記者クラブメディアの関係をみると悲観的にならざるを得ない。本当に、新聞は戦前の過ちを反省しているのだろうか。
つまり、いまだ「大本営発表」は存在するのだ。
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『捜査が順調な場合、検察は情報リークしない』
http://diamond.jp/series/uesugi/10110/?page=4
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そもそも捜査が順調な場合には、検察は絶対に情報を洩らさない。
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つまり、リークによって局面を打開するためにメディアを利用するのだ。
この1年弱の小沢報道も同様の可能性が高い。贈収賄、斡旋収賄、脱税などの文字が躍り続けているが、現時点では、元秘書と現職秘書の政治資金規正法違反にぎすない。
とりわけ石川議員の逮捕は、検察による立法府への挑戦と受け止めてもおかしくない内容である。
なぜなら、公職選挙法でもない事案で、しかも秘書時代の政治資金収支報告書の不記載という違反によって、現職の国会議員を逮捕するということは異常以外のなにものでもない。民主主義の根幹である選挙を無視したものである。仮に逮捕するというのであるならば、百歩譲って、国会開会中、逮捕許諾請求を取ってから行うべきではないか。
さらに、国権の最高機関である立法府の一員を逮捕したというのに、検察は何一つ説明を果たそうとしていない。また、記者クラブメディアも説明を求めていない。
検察の暴走を報じない日本の新聞・テレビなどの記者クラブメディア。日本は再び、「大本営発表」が蔓延る、あの戦前の暗黒時代に戻ろうとしているのではないだろうか。
ラベル: 政・財・官・外・電